2016年5月3日

私は先日、名古屋で開かれたものづくりの展示会を見学して気づいたことがあります。出展していたBtoB製造業・生産財メーカー、例えば工作機械や金属加工の企業などで、競合優位性(優位性)をうまく(顧客に伝わるように)打ち出せている企業は、割と少ないように感じました。

 

それは、技術のコモディティ化が進んだからでしょうか。技術の専門性が高いからでしょうか。ただ、よりコモディティ化が進む消費財でも、技術専門性が高い医療分野でも、競合優位性や特長をうまく説明している例もあります。また、実際に、一部には、優位性をうまく説明できている企業もありました。従って、それらは技術のコモディティ化も技術の専門性の高さも、優位性を打ち出せない理由にはなりません。

 

これは私の思い込みに過ぎないのかもしれませんが、私が仮説として考えたことは、BtoB製造業・生産財メーカーには、今まで大手メーカーから比較的安定した受注があった企業が多く、新規取引先を獲得する機会が少なかった。そのため、PR・マーケティング分野が発展途上であり、優位性をうまく打ち出せていない企業が多いのではないでしょうか。裏を返せば、今後はBtoB製造業・生産財メーカーのPR・マーケティング分野は成長の余地が大きいのではないかと考えます。

 

私もBtoB製造業・生産財メーカーのマーケティングを研究しようと、書籍を探したりしていますが、生産財マーケティングに関する書籍が、思いのほか少ないことに気づきました。書籍に書かれてある事例もBtoCの企業のものが多く、BtoBの事例は限られています。

それならば、私自身が生産財のPRマーケティングについて、まとめてみたいと考えるに至りました。特に中小企業向けの内容をレポートにまとめることを、今後の自分自身の宿題と考えています。(もしご関心がありましたら、お知らせください)

 

今回は、そのレポートにも盛り込むべき要素ですが、製品の優位性を表す方法について、先の展示会で気づいたことを少し紹介させていただきます。
自社の製品について、「この製品はここが優れています」と説明する企業が多いのですが、その言葉だけでは、ほとんどの方は実感を持って受け止めることができません。少なくとも、何らかのエビデンス(証拠)による説明がなければ、説得力がありません。

 

自社製品の優位性を示すために、例えば自社製品と他社製品(または従来製品)を比較実験したデータを、グラフ化してビジュアルで示すことは有効です。可能であれば、その実験を動画撮影して見せるのも効果的です。あるいは比較実験をその場で生で行ったり、実験した結果の実物を見せたりすることができれば、さらにインパクトが増します。

先日の展示会でも、特殊な材料を使ったねじの、腐食しにくいという優位性を示すために、そのねじと、通常の材質のねじとを比較実物して、一方は錆びていない、もう一方は錆びた実物を展示している企業がありました。素人にもその優位性や必要性が分かる、秀逸な展示でした。

ビジュアルで説明するために、実験・測定機器を使うことを検討してもよいかもしれません。例えばあるメーカーでは、振動に強い製品を説明するために、振動装置と計測装置を持ち込み、自社製品と他社製品を振動実験して、測定装置のグラフをディスプレイに映しだすことにより、自社製品が振動に強いことを説明していました。これも参考にすべき好例です。

 

これらの工夫は展示会だけに言えることではありません。これらを応用して、会社のWebサイトでも、カタログでも、プレスリリースや記者説明会においても、同じように、競合優位性について、インパクトのある説明をすることが求められています。

 

最後に、製品や技術の優位性は重要ですが、それだけでは売上にはなりません。顧客に「この会社・製品は優位性がある」と伝えることができて初めて、売上に繋がります。つまり、「技術的な優位性」と同じぐらい、「情報発信の優位性」は重視だと言えるのではないでしょうか。

2016年3月30日

弊社の業務実績に、クライアント様のご了解をいただき、次の2つの実績を加えました。

 

1)株式会社シード様の新サービス記者発表会

新しい駐車場シェアリングサービスSmart Parking開始にあたり、名古屋市内で記者発表会を行いました。当社は記者発表会の企画運営とメディア誘致を担当。テレビ局1社、新聞社4社、Web・ブログメディア3社に取材していただきました。

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2)アルゴメデス株式会社様のWebサイト制作・プレゼン資料作成

Webサイトリニューアルにあたり、会社の沿革や業務実績をヒアリングのうえ、「オープンイノベーションのパートナー」というコンセプトメッセージをつくり、会社の3つの特長、サービスメニューと対応領域を整理させていただきました。同様に顧客向けプレゼンテーション資料も作成しました。

アルゴメデスHP

 

株式会社インフォデザイン 業務実績

http://www.info-de.co.jp/examples.html

2016年1月16日

「メディアで話題になる中小企業のPRノウハウ」について、
2016年2月13日(土)14時~名古屋吹上のタスクールさんにて、
東海異業種交流会さん(東海異業種スクール)主催のセミナー兼交流会で講師をさせていただきます。
メディア環境が急速に変化する中、中小企業にとっては情報コンテンツで差別化を図ることが今まで以上に重要になっています。
そこで本セミナーでは、
1)中小企業にとって有効な情報発信の仕方
2)自社メディア・ソーシャルメディア・マスメディアの3メディアに共通して話題になりやすいコンテンツの14の切り口
3)中小企業のマスメディアPRのノウハウ
について解説させていただきます。また交流会も兼ねて行います。参加費は税込3000円。どなたでも参加いただけます。
お申込みはこちらのリンク先からお願いします。http://dearjapan.jp/1200/

【開催日】2016年2月13日(土)
【時間】14:00~16:00
【会場】タスクール 吹上駅より徒歩1分 地図アクセスはこちらをご覧ください。
【住所】〒464-0855 名古屋市千種区千種通7-25-1サンライズ千種502 
【参加費】3000円(税込)
タスクール会員様も参加費は3000円になります。
【定員】10~15名程度の参加者を予定してます。
【名刺をお持ちくださいませ】
当日は名刺を受付で1枚ご提出下さい。名刺は10枚ほどお持ちになられることをおすすめします。名刺がない方はなくても参加できます。
【主催】有限会社ディア・ジャパン
【運営団体】異業種交流会ディア・ジャパン
【協賛】東海異業種交流会、愛知駅チカ交流会

【タイムスケジュール】
14:00~14:25 受付開始 名刺交換会
14:25~14:30 挨拶
14:30~15:30 効果的な情報発信の仕方
15:30~15:55 名刺交換会

【セミナー内容】
昨今、中小企業にとっては情報発信が今まで以上に重要になっています。企業が発信したい情報を発信するだけでは、見込み客は注目してくれません。本セミナーでは、ソーシャルメディアやマスメディアで話題になりやすい「情報の切り口」や、効果的な情報発信の仕方について解説します。明日からの御社の情報発信に役立てていただくことができます。
本セミナーでは、
1)中小企業にとって有効な情報発信の仕方
2)自社メディア・ソーシャルメディア・マスメディアの3メディアに共通して話題になりやすいコンテンツの14の切り口
3)中小企業のマスメディアPRのノウハウ
について解説させていただきます。

このセミナーはこんな方におススメ!
 ・広告に頼らない集客をしたい
 ・情報発信で見込み客を集めたいが、どのような情報を発信すればよいか分からない
 ・情報発信をしているが、見込み客がなかなか増えない
 ・お客様に会社や商品の優位性をうまく伝えたい
 ・新聞、雑誌、テレビなどのメディアに取材されたい

本セミナーを受けると…
 ・見込み客が会社・商品に注目するようになります!
 ・Webサイトやメルマガ、SNSでどのような情報を発信すればよいかが分かります!
 ・SNSフォローやメルマガ登録、資料請求、問い合わせを増やす方法が分かります!
 ・新聞、雑誌、テレビなどのメディアから取材される可能性が高くなります!

【講座内容】
・メディア環境はどのように変化してきているか
・企業視点ではなく「顧客視点」の情報発信をする
・コミュニケーションの「ターゲット、目的、手段、情報」を整理する
・段階を踏んで顧客に情報を伝える「顧客育成モデル」
・広告とPRの違い
・見込み客やメディアが注目する「14種類の情報の切り口」
・メディアの関心を引くプレスリリースの書き方
・メディアへのアプローチ
・メディアの取材対応の仕方

【講師紹介】
門脇 純
株式会社インフォデザイン 代表取締役
1975年、島根県松江市生まれ。名古屋大学法学部卒業。東京の大手マーケティングリサーチ会社を経て、PRコンサルティング会社に勤務。飲食店、メーカー、教育企業、IT企業、コンサルティング会社、保険会社、自動車メーカー、家電メーカー、地方公共団体などをクライアントとし、新聞、雑誌、テレビなど多数のメディア露出を実現させる。2013年から愛知県に転居し、医療系NPO法人で広報活動を担う。NHKニュースや中日新聞・東京新聞などへのメディア露出を手掛ける。2015年4月 株式会社インフォデザインを設立し、代表取締役に就任。名古屋でのPRコンサルティング活動を開始。
【申込時注意】
参加申込を希望される方は、申込時イベント名を「第20回情報発信の仕方」と記入ください。

【注意事項】
1.運営団体、イベントに対してイベントの円滑な開催・運営を著しく妨害する行為、発言をされる方は事前に参加を当会からお断りする場合もあります。
2.申込み期限は開始の1時間前となります。期限を過ぎた申込みは飛込み参加とさせていただきます。
3.事前連絡なしでキャンセルされた方は今後の参加をお断りさせていただきます。
セミナー画像3

お申込みはこちらのリンク先からお願いします。http://dearjapan.jp/1200/

2015年11月13日

メディアに取り上げられ話題になった情報を分類すると、いくつかのパターンが見られます。
過去に取り上げられた話題の「切り口」(話題とするうえでの視点)を参考に、あなたの会社でも話題になる情報を発信できる可能性があります。
そこで、メディアに取り上げられる話題を作るための切り口について連続的に紹介します。
今回は話題を作る切り口「1.社会動向・トレンドに関連づける」「2.季節の話題をつくる」の2つの記事をアップしました。
「1.社会動向・トレンド」と「2.季節の話題」について、年間の予定を見据えて、御社がどのような話題を作れるかについて整理することが有効です。そのためのPRカレンダーのフォーマットを「2.」に掲載しております。
メディアに取り上げられる話題を作る切り口「1.社会動向・トレンドに関連づける」
メディアに取り上げられる話題を作る切り口「2.季節の話題をつくる」

2015年10月29日

PR・広報の仕事をしていると残念なことがあります。それは、「PR」について世間の認知度が低いことです。よく「広告」と混同されます。ほとんどの方は「PR」という言葉を聞いたことがあっても、恐らく企業のPRやPR会社がどのようなものか、ということを理解されているのは数%にとどまるのではないでしょうか。そこで、広告とPR・広報(パブリシティ)の違い、それぞれの特長について解説します。
PRノウハウ4 「広告とPR・広報(パブリシティ)の違い」
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2015年9月12日

昨今、飲食業、店舗、消費者向けサービスの事業者様では、
スマートフォンアプリからクーポン発行やキャンペーンのお知らせなどを通して、
顧客の店舗への誘導・囲い込みを図る動きが顕著です。

従来、このようなアプリ開発は高額なため、大手チェーンだけが手掛けるというのが常識でした。
しかしながら、その常識を覆すツールがあります。

「PUSH APP」は、簡単にスマートフォンアプリを制作・管理できるクラウドサービスです。
「PUSH APP」を使えば、1店舗あたり12,900円で、
あなたの店舗・会社もオリジナルのスマートフォンアプリを運用することができ、
顧客にクーポン発行やキャンペーンのお知らせをすることができます。
月額12,900円の集客スマホアプリ(PUSH APP)

実は当社も「株式会社インフォデザイン」のアプリを制作しました。
株式会社インフォデザインのアプリ

このようなアプリに関心がある方は、当社にお問い合わせください。

2015年5月28日

『知的生産の技術』(岩波新書)というベストセラーで有名な著者ですが、本書に収録されている「情報産業論」は1963年に発表された論文です。1963年というのは、東京オリンピックに向けた経済成長の中にあり、テレビ(ほとんど白黒テレビ)の普及台数がようやく1500万台となった時代です。本論文は情報社会の到来をいち早く予言したものですが、著者の洞察力の鋭さに驚くしかありません。

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2015年5月19日

私がインフォメーションデザインおよびコミュニケーションについて考える上で、一つの指針となっている論文を紹介したいと思います。P.F.ドラッカー「優れたコミュニケーションとは何か」は、1973年の”Management:Task,Responsibilities,Practices”,(『抄訳マネジメント』1975年)が原典です。抜粋として『プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか』(ダイヤモンド社、2000年7月)などに収載されており、読まれたことのある方も少なくないと思います。この論文は、コミュニケーションについてマネジメントにおける文脈で述べていますが、一般のコミュニケーションについても通用する普遍性のある内容であるため、ここに紹介します。

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