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PRノウハウ33

テレビの報道番組を構成する3つの枠とは


 

 
 このたび、あるテレビ局の元報道記者の方に、テレビ局ではどのようにして番組内の企画を決めるか、ということについて話を伺いました。その内容を2回連続してご提供します。企画が決まるプロセスや記者がどこでそういうネタを探してくるのかを把握し、情報の出し方や情報を出すタイミング、記者との付き合い方の参考にして頂ければと思います。
 今回は、報道番組の3種類の枠について解説します。
 

ニュース番組の企画枠とは?

 報道番組は3種類の枠によって構成されています。
 
1)その日に飛び込んできたニュースや会見を取り扱う枠
 生きたネタは報道番組の要ともいうべきものです。当然扱いも大きく、アナウンサーが決まった型の原稿を読むストレートニュースに加えて、現場を取材した記者の立ちリポや専門家インタビュー、それまでの経緯を振り返るインサートVTRなどで内容を膨らまします。30分程度の報道番組で10分以上の尺を割くこともあります。広報する側の視点でみると、「決算発表」や「リコール」、それに「不祥事に関する謝罪会見」などがこの枠で放送されることになります。
 
 
2)「防災」「医療」「教育」など、ニュース番組の中で決められている企画枠
 「防災」「医療」「教育」など、番組で決まっているテーマについて、記者が持ち回りでネタを探します。この企画枠は固定されたものなので、「なぜ今その企画を出すのか」という理由づけがあまり必要ありません。記者からすると、提案が通りやすい枠なのです。
 報道番組を見ると、「元気な中小企業」とか「地方発すごい日本の技術」など経済に絡めた企画枠がある年度もあります。「防災」や「医療」の枠があれば、自分たちの製品が活躍している防災現場や医療現場を取材してもらう絶好の機会です。
 なお、このテーマは、番組が始まるときに決められ、それが何年も続く場合もあります。番組の改編は4月が多いですよね。年が明けた頃から、テレビ局では新しい番組の始まる年度にはどのような主だった出来事があり(2019年であれば元号の改元、天皇退位、オリンピック開催まで一年、消費税増税など)、それを踏まえてどのようなテーマに力を入れていくのかという方針を話し合います。
 
 
3)記者の裁量に委ねられた自由企画枠
 記者はこの自由企画枠の取材を始める前に、まず提案書を書いて、週単位で開かれる企画会議に諮る必要があります。この段階である程度内容が固まっていないと、記者は上司のOKをもらうことはできません。なぜなら、いったんロケが始まると、記者をはじめ、カメラマン、音声、照明、編集など部を超えた連携が必要となり、記者の上司もカメラマンや編集の上司に掛け合って、ある程度の人繰りをつけておかなければならないからです。報道の現場は皆さんが考えている以上に忙しく、流動的です。いくら予定を立てていても、事件や事故、会見などその日によって刻刻と状況は変わり、人手はいつも足りないのが現状です。ロケはしてみたけれど、ものにならない企画だったでは「元も子もない」のです。だからこそ、記者からの提案書は上司にとって重要な判断材料になります。上司はこれをもとに、五分なら五分の尺に耐えられる企画なのかを慎重に見極めるのです。
 皆さんも、まだロケをすることも決まっていないのに、テレビ局の記者からしつこく質問された、という経験があるかもしれませんが、それにはこんな事情があるのです。
 
 
 次回は、記者が提案書を書くプロセスについて解説します。