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PRノウハウ24

メディアが困ってしまう企業広報とは?

 企業の広報部は“企業の顔”と言われます。メディア側も企業の広報スタンスから、企業体質を推し量れるほどです。メディアの立場から、こんな企業広報は困るという事例を集めてみました。

 

プレスリリースが誇張しすぎ

 メディアとつながる最初のきっかけとなるのがプレスリリースです。入社試験のエントリーシートと同じで、数あるプレスリリースの中から選ばれる1枚にならなければ、「取材」という段階はおろか、「問い合わせ」という段階にでさえ進めません。そこで、選ばれる1枚になるために、何とかインパクトを与えようと作ったプレスリリースが、誇張しすぎて事実と違う印象を与えてしまう場合があります。
 
 私も、報道記者時代に何度か、プレスリリースの段階で「おもしろそう! 取材してみたい」と思い問い合わせてみたら、プレスリリースの書き方がおもしろかっただけで、実際にはニュースで取り上げるほどの話ではなかったという経験があります。せっかくのプレスリリースも無駄に終わり、取材には至りませんでした。
 
 また、プレスリリースに掲載した写真が、事実ではあるが、実際に取材できるものとは違うもの、というのも困ります。写真は分かりやすいですし、インパクトも与えるので、プレスリリースに掲載されることが多いですが、特にテレビはその写真を見て取材をイメージし、写真の商品や風景が撮影できると思って問い合わせていることがほとんどです。テレビの場合にはどのような映像が撮れるのかに重きが置かれているので、プレスリリースの写真の選び方には注意が必要です。
 

取材に非協力的

 プレスリリースを発信しているのにもかかわらず、「そこはお答えできません」「そこは撮影できません」と非協力的な態度はあまり良くありません。もちろん、企業秘密にかかわることは仕方がありませんが、それをうまくテレビの演出に持っていくぐらいの取材に協力的なスタンスが大切です。
 
 例えば、ある商品を開発したというプレスリリースを発信したときに、商品そのものの取材だけで終わるということはほとんどありません。テレビ局から「開発者を取材できませんか」、「開発現場の撮影できませんか」、「これまでの失敗作を見せてください」といった、番組に深く見入ってもらうためのプラスアルファの取材・撮影をお願いされることがあります。「御社の商品を街頭に持って行って、社長の前で街の人に試してもらいたいので、社長にご同行願えませんか。」こんなこともお願いされるかもしれません。
 
 これらの要望に非協力的だと、結果的には取材内容が減り、取り上げられる放送時間も減ってしまいます。取材に協力するために、開発現場のスタッフの了解や社長のスケジュールの都合を付けるのは大変かもしれません。
 
 しかし、そうした取材に協力的なスタンスが取り上げてもらう放送時間を長くすることはもちろん、企業イメージも良くします。あの会社はとても協力的だった、あの社長は話が上手だった、何かのときには、また、取材をお願いしてみようという印象が残ります。全く別の機会に再び取材ということも実際にあります。
 

確認に時間がかかり、返事が遅い

 テレビ局はだいたいの放送時期を決めて、取材依頼をしてくることがほとんどです。特に、テレビは速報性を大切にしているので、「今日取材したい」という依頼もとても多いです。そんなときに、取材ができるのかできないのか、撮影できる内容は何かなどに関して、具体的な返事が遅い企業は、結果的には放送されるチャンスを失います。すぐ答えてくれる企業が同業者で他にもあるなら、そこを取材対象に決めてしまうかもしれません。当日の取材ならば、30分、長くても1時間以内には回答が必要ですし、2週間後の取材でも翌日には、せめて具体的な返答の目途だけでも伝えた方が良いです。
 
 すぐ答えられるようにするには、広報担当者が事前に必要な情報を社内で確認しておく、広報担当者が社内のことを熟知しておく、広報担当者が広報に関してある程度の裁量を与えられている、というようなことが必要になるかと思います。
 
 以上のような点に注意していただき、メディアとの良い関係を築いていただくとともに、良い放送・掲載につなげていただけたらと思います。
 
 
著者
木下 真樹子